北海道大学 先端生命科学研究院上原研究室

Uehara Lab, Faculty of Advanced Life Science, Hokkaido University

猪子くんの全ゲノム倍加後細胞分裂に関する研究(続編)のプレプリントを発表しました

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  • 2026年8月27日

全ゲノム倍加後の不安定な細胞分裂に「規則性」が生じる原理に関する研究のプレプリントを発表しました。プレプリントのリンクはこちらです。これは本研究室で今年博士号を取得した猪子くん(現在研究員、留学準備中)が中心となって行った研究です。猪子くんが最近発表した、こちらの研究では、全ゲノム倍加時の相同染色体配置が、全ゲノム倍加の後の分裂における染色体分配の起こり方に重要な影響を及ぼし、子孫細胞の生死に大きく影響することを発見しました。今回の論文はその続編の研究に関するもので、全ゲノム倍加と同時に倍増する中心体構造が細胞分裂の規則に与える作用を調べました。興味深いことに、中心体の動き方や配置には、全ゲノム倍加の起こり方に依存した多型が見られ、これが乱雑な染色体捕捉の空間パターンに影響を与えることを見出しました。一方、このような中心体配置の多型は、子孫細胞の生死を分ける染色体分配パターンにはあまり影響せず、染色体パターンは主に各中心体が相同染色体とどのような距離に置かれているかによって決定づけられることを見つけました。がんや老化、生物進化など様々な生命現象の局面に作用する全ゲノム倍加を経た細胞の運命がどのように決定づけられるのか、その原理の一旦に関する知見を得ることができました。

4つの中心体が乱雑に動く様子は、慶應大(当時名古屋大所属)の塚田祐基博士のご指導のもとで、自動追跡アルゴリズムを作成し、効率よく捉えて解析することができました。