北海道大学 先端生命科学研究院上原研究室

Uehara Lab, Faculty of Advanced Life Science, Hokkaido University

一倍体ゼブラフィッシュ胚の発生障害の原理に関する論文がOpen Biol誌に掲載受理されました。

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  • 2024年10月9日

脊椎動物はゲノムを1セットしか保有しない一倍体状態では正常に発生することができません。この事実は100年以上前に発見されていましたが、なぜ一倍体状態で発生できないのかは謎です。今回の研究で、一倍体状態特異的に中心体(細胞分裂を司る細胞構造)が喪失することを突き止めました。これに付随した著しい細胞分裂の遅延と異常が、一倍体胚において正常な細胞増殖を妨げる一因であることを突き止めました。一倍体はなぜこのような問題を抱えているのか、今後はキーとなる遺伝子量の観点で研究を進める計画ですが、その礎になる知見をこの研究で得ることができました。リンクはこちら

 

この仕事は本研究室初のゼブラフィッシュを用いた研究の論文です。研究立ち上げにあたって、当時博士課程学生であった矢口完さん(現UT Southwestern Medical Center)がインドのSreelaja Nairさん(当時Tata Institute for Fundamental Research; 現IIT Bombay)のラボで修行して系を立ち上げ、斎藤くん(現博士課程)にテーマを引き継ぎながら完成に漕ぎ着きました。