生命活動を支えるタンパク質は、細胞の中で実に巧妙に働く分子機械です。タンパク質は、どのような構造変化を経て、それぞれの機能を実現するのでしょうか?私たちは、光をエネルギー源として働く「光受容タンパク質」を研究対象とし、分光法や電気化学測定法を駆使して、タンパク質が段階的に構造を変えながら、機能発現に至る過程の解明に取り組んでいます。これによって、タンパク質への新しい機能の付与を目指しています。

私たちの研究室で、一緒に研究をしてくれるメンバーを募集しています!

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2024.6.3 京都工芸繊維大学・松尾和哉先生、北大電子科学研究所・ 玉置信之先生らとの共同研究論文が、Chemical Communicationsに掲載されました。細胞分裂時に染色体を集合させるモータータンパク質CENP-Eの阻害剤を、光異性化色素を骨格として開発し、光環境に応じて、阻害と非阻害をスイッチすることを可能にしたという内容です。一つの細胞内で、部位得意的にCENP-Eの働きを阻害できるという、大変興味深い結果を報告しています。菊川は、阻害剤の熱異性化速度の測定をお手伝いしました。共同研究に感謝いたします。
2024.5.28 研究成果更新
2024.4.1 メンバーリスト更新
2024.3.16 札幌グランドホテルで、出村誠先生の退職祝賀パーティーを開催しました。沢山の卒業生の方にお越しいただき、大変良い会になったと思います。どうも有難うございました。
2024.3.2 今年度の卒論と修論発表会が無事終わり、慰労会で表彰式がありました。弊研究室からは、大木優也君(修論発表 優秀賞)、和田丈司君(卒研発表 最優秀賞)、小川遥己さん(学科成績最優秀賞)が表彰されました。他のメンバーも本当に良い発表でした。お聞き頂いた皆様、大変有難うございました。
2024.2.15 佐賀大学・藤澤知績先生、海野雅司先生との共同研究論文が、J. Phys. Chem. Lett.に掲載されました。過渡共鳴ラマン散乱によって、Na+ポンプロドプシンのレチナール再異性化過程を詳細に解析しました。共同研究に感謝致します。
2023.11.16 名古屋国際会議場で開催された、第61回 日本生物物理学会年会に、須藤未羽さん(B4)、塚本先生、長谷川快篤くん(M1)、大木優也くん(M2)と菊川で参加してきました。発表をお聞き頂いた皆様、どうもありがとうございました。
2023.10.27 佐藤千乃さんが中心に進めてくれたナトリウムポンプロドプシン(NaR)の論文が公開になりました。あるNaRの構造を解いたところ、一つのプロトマーの構造が特徴的だったため、これを擬似中間体の構造と捉えた一連の実験を行い、光反応中にゲートが開く仕組みのモデルを提出しました。共同研究者の皆様に深く感謝致します。佐藤さん、おめでとう!
2023.10.3 研究成果更新
2023.10.3 メンバーリスト更新
2023.10.3 大木優也君、塚本卓助教らによるアニオンチャネルロドプシンについての論文が公開されました。これまで役割の分かっていなかった長いC末端領域には、NO3-の輸送活性を強める働きがあるという内容です。大木君、おめでとう!
2023.4.1 メンバーリスト更新
2022.10.4 土井君、渡辺君、新居君が担当してくれた、シアノバクテリアのCl-ポンプに関する論文が公開されました。輸送イオンのサイズが、細胞外側表面に位置する酸性残基の電荷により制限されていることを示しました。岡山大・須藤雄気先生との共同研究です。
2022.10.4 M2の大竹崚平さん、 M1の濱田知快さん、M1の翟 郁博さんが、函館市で開催された第60回日本生物物理学会年会で研究発表を行いました。発表をお聞きいただいた方々、誠に有難うございました。

2022.8.15 佐賀大学・藤澤知績先生、海野雅司先生との共同研究論文が、J. Biol. Chem.に掲載されました。Na+ pump rhodopsinの光反応を低温における過渡共鳴ラマン散乱によって観測し、一方向輸送を実現しているメカニズムの一端を明らかにしています。共同研究に感謝します。
2022.4.1 メンバーリスト更新
2022.1.11 菊川准教授の総説 "Unique Cl- pump rhodopsin with close similarity to H+ pump rhodopsin”が、Biophys. Physicobiol. から公開になりました。執筆の機会を与えていただき、誠に有難うございました。
2021.12.1 M2の近藤香織さん、 M2の蔵根ひなさん、M1の佐藤千乃さん、B4の大木優也君が、第59回日本生物物理学会年会(2021年11月25-27日、オンライン開催)で研究発表を行いました。発表をお聞きいただいた方々、誠に有難うございました。
2021.9.13 名古屋大学・横山泰範先生、瀧口金吾先生、竹中康司先生の研究グループ、群馬大学・髙橋浩先生、園山正史先生との共同研究論文"Pore Size Distributions Related with Spontaneous Purple Membrane Stacking in Porous Hydrogels"が、J. Phys. Soc. Jpn.誌に掲載されました。共同研究に感謝いたします。
2021.8.3 佐々木将伍君と西谷宏輝君(ともに修士卒)が担当してくれた、H+ pump rhodopsinについての論文"Replaceability of Schiff base proton donors in light-driven proton pump rhodopsins" がJ. Biol. Chem.から公開になりました。
H+ pumpは、"H+ donor"と呼ばれる残基に注目すると、主に3種類(Asp型、Glu型、Lys型)に大別できます。当然のことながら、Asp型とGlu型が共通のメカニズムを持ち、Lys型は特殊と考えられてきましたが、donor残基を相互に入れ替える実験から、実は、Asp型が特殊であることを明らかにしました。松山大学の田母神淳先生との共同研究の成果です。
2021.8.3 岡山大学・須藤雄気先生、小島慧一先生、渋川敦史先生の研究グループ、東京大学・吉澤晋先生の研究グループとの共同研究論文"Functional expression of the eukaryotic proton pump rhodopsin OmR2 in Escherichia coli and its photochemical characterization" が、Sci. Rep.誌に掲載されました。
真核生物由来のH+pumpを大腸菌で発現させることに成功し、さらに、精製タンパク質を用いて、特徴的な光反応を明らかにしています。共同研究に感謝いたします。
2021.7.2 松山大学・田母神淳先生に纏めて頂いた総説 "Functional Mechanism of Proton Pump-Type Rhodopsins Found in Various Microorganisms as a Potential Effective Tool in Optogenetics" がIntechOpenから公開されました。
2021.6.29 群馬大学・園山正史先生の研究グループ、および、群馬大学・網井秀樹先生、高橋浩先生、名古屋大学・横山泰範先生、産総研(つくば)・高木俊之先生との共同研究論文"Comparison of Functionality and Structural Stability of Bacteriorhodopsin Reconstituted in Partially Fluorinated Dimyristoylphosphatidylcholine Liposomes with Different Perfluoroalkyl Chain Lengths"が、Biochim. Biophys. Acta, Biomembr.誌に掲載されました。 共同研究に感謝いたします
2021.6.2 佐賀大学・海野先生におまとめ頂いた「光受容タンパク質の分光学的研究」に関するcommentaryが、Biophys. Physicobiol. に掲載されました。
2021.5.31 東邦大学・宮内正二先生の研究グループとの共同研究論文 "Protonation State of a Histidine Residue in Human Oligopeptide Transporter 1 (hPEPT1) Regulates hPEPT1-Mediated Efflux Activity" が、Biol. Pharm. Bull.誌に掲載されました。共同研究に感謝いたします。
2021.5.18 加藤朝也君の学術論文 "Real-Time Identification of Two Substrate-Binding Intermediates for the Light-Driven Sodium Pump Rhodopsin" が、J. Biol. Chem.誌から公開されました。加藤君、おめでとう!
2021.4.12 菊地ちひろさん、蔵根ひなさん、渡邊拓真くん、塚本助教らによる学術論文 "Preference of Proteomonas sulcata anion channelrhodopsin for NO3 revealed using a pH electrode method" が、Scientific Reports誌で公開されました。
2021.4.1 メンバーリスト更新