生体は、微生物の排除と共生というメカニズムを有しています。なかでも消化管では、腸内微生物と宿主細胞の免疫系が、さまざまな細胞・分子間情報伝達を介する相互作用によって、生命活動を支えていると考えられます。
 私たちの研究室は、消化管の粘膜免疫システムにおける自然免疫の仕組みとはたらきを、ディフェンシンをはじめとする抗菌ペプチド及びその産生細胞であるパネト細胞(Paneth cell)の分子機構という視点から、分子生物学的、生化学的、免疫学的方法を用いて解明しています。粘膜免疫という壮大なシステムにおける自然免疫の未知のはたらきを理解することによってはじめて、人類を悩ましている感染症や原因不明の難治性炎症性腸疾患の本質を明らかにすることができます。
 私たちは、自然免疫のはたらきを解明することにより、健康と病気を分けるメカニズムを理解し、難治免疫疾患の克服に貢献することを目指しています。

2022年7月21日 高校生の皆さんが自然免疫研究室を訪問して腸内細菌と健康について学びました。

2022年4月1日(金)新しいラボメンバーが加わりました。

2022年1月5日(水)日経BPのBeyondHealthに中村公則先生の記事『カオスな腸内細菌が新たな指標「αディフェンシン」で制御する』が掲載されました。パネト細胞とうつ病や免疫老化の関わりがわかりやすく紹介されています。

2021年12月24日(金)中村公則先生が市民を対象とした道新(北海道新聞)講座の講師として登壇し、腸内環境と健康および疾患について最新の研究成果を交えた講演を行いました。

2021年11月18日(木)中村公則先生がヘルシスト誌の「脳と体と心」特集号で、腸を起点とする脳腸相関の新しい形を公表しました。

2021年11月16日(火)横井友樹先生が東京都で開催された第17回日本食品免疫学会学術大会で食の新たな機能評価系の確立と活用について発表し、同学会ポスター賞を受賞しました。

2021年10月1日(金) 高分子機能学3年生3名が自然免疫研究室に新たに加わりました。

2021年5月22日(土)「うつ病発症と腸内環境の乱れ」の最新研究成果に関する中村公則先生のインタビュー記事が、産経新聞web会員版に掲載されました。

2021年4月1日(木)自然免疫研究室に横井友樹 特任助教(先端生命科学研究院・生命科学院・理学部)が着任しました。

令和2年度北大細胞生物研究集会 (令和3年3月4日オンライン開催)において、当研究室B4 萩原 瑞さんが「優秀発表賞」を受賞しました。