七月二十三日   (金) 晴たり曇ったり (八日目)

 

 今日はいよいよ旅行の最終日。オダルキャンプ地を十時十五分出発

天候は余り良くない、でも日中は晴れたり曇ったりであった。キャンプ地から暫くは、ライ麦・ビール麦・小麦・じゃがいも畠などが延々と続き、麦の穂が風になびいて緑のビロードを敷き詰めたような感じ、又所々に菜の花畠がありとっても素敵な景色、そこに又カラフルできれいな住宅と並んで大きな農具小屋らしきものが建っている。

そして家々の広い庭先には立派なポールが立っており、ノルウェーの国旗が風にはためいているのには吃驚、愛国心が強いのだなあと、感心した。でもこんな風景は今まで見かけなかったようような気がする。このようなのどかで豊かな農村地帯を通り抜け、フィヨルド観光の旅も今日で終わりなので一路スウェーデンへと向かう。

 昼近くノルウェーの国境で昼食、ここもキャンプ地になっているがさほど混んではいなかった。ここの国境の標は立派な塔が立っていた。店も何軒かあったので絵はがきを買いお父さん宛にノルウェー最後の地でポストへ投函する。

此の辺からは雪渓の残る高い山もなくなり、時々大きな湖があったり平坦で見晴らしの良い麦畠や牧場または森林の間を縫って走る。時々大きな町を通り抜け途中レストランへ立ち寄りひと休みして寛ぐ。ストックホルムへ近づくにつれて高い建物が建ち並び、カラフルで高さも統一されているようで緑の空間も沢山あり美しい町並みである。

 
 
 

ストックホルム市内のスーパーで夕食の買いものをして、ベネグレンセンターの自宅へ午後八時無事帰りついた。今日の走行は五百キロメートルを越したとのこと。本当にご苦労様でした。

七泊八日の長旅、幸い天候に恵まれた最高のドライブ日和であったが、政孝さんは疲れた様子も見せず何時も元気に安全運転を心がけてくれたので、快適で感動的な素晴らしい旅行が出来て本当に有難う。
私も酔い止めの薬を飲みながらであったが、車酔いもせず夜もぐっすり眠ることが出来たでも正直いってやっぱけ疲れた。
 

 夕食は美子のおいしい料理をほおばりながら、みんな健康で無事計画通り実施できたことに対し、感謝の気持ちをこめて乾杯した。
夜十時三十分頃、日本時間で午前六時頃になるのを待ってお父さんに電話をかけ無事帰宅したことを報告する。お父さんは私達が旅行中毎日毎日無事を祈って心配していたとのことで、ホットしたと喜びの涙声が受話器から伝わってきた。
どんなに心配していたか、優しいお父さんの気持ちがジーンと胸にひびく。

トロルに注意!

 

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