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 北海道大学大学院先端生命科学研究院

TEL. 011-706-9062

北海道大学北キャンパス総合研究棟6号館

研究テーマRESEARCH

ハンチントン病の病態研究

 ハンチントン病では、脳の中の線条体という部位の神経細胞が障害を受けます。線条体は、運動をするときに学習(練習)によって滑らかに運動できるようようになる現象を調節しています。この現象は、大脳皮質と線条体を含む皮質基底核ループと呼ばれる神経ネットワークによって調整されていますが、線条体が障害を受けるとこのループの神経活動が興奮して、意図しないのに体が動く舞踏病運動が出現します。
 ハンチントン病のモデルマウスを用いた研究により、病気が進行するのに伴って線条体組織で発現量が変化する遺伝子がわかってきました。この遺伝子の働きの変化がどのように発症にかかわっているのかを研究しています。


ハンチントン病の治療法に関する研究

 ハンチントン病をはじめとする神経変性疾患では、遺伝子発現の変化に伴い酸化ストレスの状態になっていることから、抗酸化作用のある薬剤が治療に有効であると考えられています。実際に、コエンザイムQ10などの抗酸化剤はハンチントン病モデルマウスの症状を緩和することが報告され、現在臨床試験が行われています。私たちは、新たな治療薬を求めて、このモデルマウスで効果のある薬物の発見を目指しています。


オートファジー

 細胞内には不要になったタンパク質などを処理する機構が備わっています。その中でも、オートファジーという機構は、細胞内の小器官ごと包み込んで処理してしまう働きがあります。オートファジー機構と神経変性疾患の関わりについて遺伝子レベルで研究しています。

バナースペース

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