留学・国際交流レポート

goabroad

共同研究の価値と挑戦の大切さを学んだDuke大学での研究留学

松田 昂大(2016年2月-2016年3月/アメリカ)

goabroad

北大から世界へ! BIOMOD奮戦記

山本 隆博(2014年11月/アメリカ)

goabroad

世界大会iGEMで刺激的な経験!

三本 斉也(2014年10月/アメリカ)

goabroad

フィンランド留学で国際交流の素晴らしさを実感!

半村 和基(2012年9月-2013年5月/フィンランド)

 


共同研究の価値と挑戦の大切さを学んだDuke大学での研究留学

matsuda_pro 生命科学専攻・博士後期課程・1年生(当時) 松田 昂大
アメリカのDuke大学の研究室へ、単身で二ヶ月間の研究留学に行きました。

滞在先は、私が強い関心を持っていた「メカノケミストリー」という分野で、論文数・レベル共に世界を先導するCraigグループです。渡米の目標は、北海道大学で取り組んでいる高分子ゲルの研究をさらに深化・発展さることでした。

研究室のあるFrench Family Science Center (Duke University)

研究室のあるFrench Family Science Center (Duke University)

留学中の研究は、ほとんど経験していない有機合成が中心でした。慣れない実験操作を英語で教わり、常に英語で議論することの繰り返しの研究生活は、大変なことも多くありました。しかし、結果的には必要な有機合成スキルを身に付け、「高分子ゲルの研究をさらに深化・発展させる」という目標に対しても一定の成果を挙げることが出来ました。さらに、別の共同研究を発足させるなど、継続的な関係も作ることが出来ました。

Craigグループの研究仲間と (筆者は後列右端)

Craigグループの研究仲間と
(筆者は後列右端)

今回の留学で強く感じたのは、共同研究の価値です。これまで私は、近年の国際共著論文が増えている潮流に「異分野の著名な先生同士が共同研究しただけで、有名雑誌に論文が載ってしまうのでは」と、少々疑問を感じていました。しかし、留学中に実際に異分野の共同研究を行うことで、「異分野の最先端の研究同士を組み合わせることで、自分や相手の研究領域や科学技術そのものの進歩を加速させうる」ことを肌で感じることができました。自分の研究の強みがあるからこそ、対等に議論することができ、互いに刺激し合い、共同研究の価値を実感できました。

大学内にたくさんいたリス

大学内にたくさんいたリス

出発前は、自分の英語力にかなり不安を抱いていました。実際に留学中は、相手に何度も聞き返したり、伝えたい表現が出てこなかったりすることが頻繁にありました。しかし、英語を話さなければ何も進まない環境の中でコミュニケーションを取り続けることによって、日に日に英会話力が向上しました。単純な語学スキル以上に、臆せず話せるようになったのが良かったと思います。

たった二ヶ月間とはいえ、海外に生活拠点を置いて自炊をしながらの一人暮らし生活は、海外旅行とは全く違う感覚でした。海外での生活にも不安がありましたが、生活に慣れてくると、朝には趣味のランニング、週末には街中の散策、最後の週末には夜行バスに飛び乗ってのニューヨーク観光も楽しめ、海外での「日常生活」を送ることができました。

行ってしまえば大変なことも含めて楽しめ、貴重な経験ばかりだったので、思い切って研究留学に挑戦して本当に良かったです。

matsuda_4

ニューヨーク観光中、メトロポリタン美術館前にて

 


北大から世界へ! BIOMOD奮戦記

ymmamoto_prof 高分子機能学2年 山本 隆博
 

BIOMOD(Bio-molecular design competition)は、大学生がタンパク質やDNAといった細胞を構成する分子を使って、ナノサイズの新たな生体分子ロボットの設計・作製を競う世界大会です。BIOMODでは、制作物を紹介するWiki(Webページ)、Youtube(動画)、そして、大会当日のプレゼンテーションが評価の対象になります。これらは全て英語で行います。

(2014年のTeam HOKUDAIのWikiページ)

http://openwetware.org/wiki/Biomod/2014/Hokudai

世界大会当日はハーバード大学(アメリカ)に、世界各国の大学の学部学生で構成されるチームが集まります。Jamboree(お祭り)と呼ばれるように、各チームの発表は仮装なども凝らされています。
 

ハーバード大学正門にて

ハーバード大学正門にて

 

2014年大会で我々Team Hokudaiは、9月に開催された国内大会では3位、そしてハーバード大学で行なわれた世界大会では銀賞を受賞しました。Team Hokudaiは、創設から日が浅くメンバーも低学年中心でしたが、多くの人に助けられこの結果を残すことができました。しかしながら、大会を経験して、自分の英語力、特に正確に聞き取って話す力がまだ足りないと痛感しています。

 

表彰式にて

表彰式にて。銀賞を受賞しました。

 

本大会には世界中から自分と同じような分野を志す学生が集まっています。その中で、自らの研究を発表するだけではなく、さまざまな背景、視野をもった学生と意見を交わすことこそがこの大会の醍醐味でした。そしてこれは、「国際性の涵養」という北海道大学建学の理念にかなうものだと感じています。

大会風景

大会風景

 

BIOMODをきっかけに海外を訪れるチャンスに恵まれました。他にも語学留学や交換留学といったさまざまな可能性があるので、より多くの学生が世界に目を向け、北大から世界へ、世界から北大へと国際交流が活発に行われることを願っています。

 

米Columbia大学の代表チームと

 

 


 

世界大会iGEMで刺激的な経験!

mitsumoto_prof

高分子機能学2年 三本 斉也
 

iGEMは、大腸菌の遺伝子組換えの独創性や新規性、工業利用における性能などを競う、「生物版ロボコン」とも呼ばれる国際大会です。毎年マサチューセッツ工科大学(アメリカ)で開催されます。北海道大学にはiGEMの参加を目指すチーム「iGEM HokkaidoU」があり、そのメンバーとしてiGEM GIANT JAMBOREE2014に参加しました。

 

自由行動でMITの生物学科棟に行ってきました

自由行動でMITの生物学科棟に行ってきました

 

大会では、合成生物学の専門的な知識や実験技術が必要なことはもちろん、チームが制作するWeb上での経過報告、大会会場での英語でのポスター発表やプレゼンテーションなども評価の対象となります。

 

(2014年のiGEM HokkaidoUのWikiページ)

http://2014.igem.org/Team:HokkaidoU_Japan

 

2014年大会では、私たちiGEM HokkaidoUは銅メダルを獲得しました。この結果は満足できるものではありませんが、準備の段階から大会当日までに、多く経験ができました。分子生物学についての基礎知識を実験と座学の両方から得られたことは、今後、生物学を学んでいくにあたって非常に大きなものとなりました。また、他チームの発表からも刺激を受けました。英語力は自分なりに鍛えてきたと考えていましたが、世界中の学生の中ではまだ力不足と痛感しました。また、生物学の知識もまだ足りないと感じました。

Bronze prizeをもらいました

Bronze prizeをもらいました

 

世界大会であるiGEMに参加することで、非常に大きな影響を受けました。理学部高分子機能学に進学を決定した理由は、タンパク質のデザイン、機能の向上です。iGEMの大会で受けた影響を糧に、研究に励みたいと思います。

閉会式後、「自分たちのチームでコロニーを作って!」集合写真。

閉会式後、「自分たちのチームでコロニーを作って!」集合写真。

 

 

 


フィンランド留学で国際交流の素晴らしさを実感!

hammura_prof 高分子機能学3年 半村 和基
 

フィンランド北部に位置するオウル市。オウル大学は、積極的に留学生を受け入れ、盛んに研究が行なわれていました。実はフィンランドは第 2 希望の留学先でした。しかし、留学経験のある友人からの薦めもあり、留学そのものに強い希望があったので、フィンランドを選択、直前の 1 年間は札幌でフィンランド語を勉強してから行きました。

留学中は、生化学や教育の授業に参加し、53 単位を取得しました。オウル大学は、北海道大学と学生交流協定が結ばれた大学の1つで、 この単位のうち、3 科目 6 単位は北海道大学の単位として認められました。

 

実験の担当教員と。 「慣れない僕を叱咤激励してくれました。2人とも働くお母さんで、実験室で子育ての話をしていたのが印象的でした」

実験の担当教員と。 「慣れない僕を叱咤激励してくれました。2人とも働くお母さんで、実験室で子育ての話をしていたのが印象的でした」

 

大学寮に滞在しました。個室を利用しましたが、同じフラットの仲間と集まり、自国の料理を作ったり、おしゃべりをしたりして、盛んに交流しました。留学を通じて、国際交流の良さ、語学の重要性を実感することができました。

 

hammura2

フラットメイトのみんなと。スペイン、フランス、チェコ、イギリスなどから集まっていました。

 

長期休暇には、バックパック 1 つでヨーロッパ各地を旅しました。訪れた中では、アウシュビッツ強制収容所(ポーランド)が、最も印象に残っています。

また、ノーベル 生理学・医学賞の選考委員会が置かれているカロリンスカ研究所(スウェーデン)で、山中伸弥教授の記念講演を聞くこともできました。

hammura3

クリスマスには、サンタクロースが住んでいるとされるラップランドでホームステイ体験も。

 

現在は、第 4 研究室[先端生体制御科学]に所属し、糖鎖に関する研究をしています。研究室には留学生も多く、留学経験を活かしながら研究ができる環境です。今後は、生命科学院に進学し、さらに研究をしていきたいと思っています。

hammura4

第4研究室[先端生体制御科学]